〈4日目:那覇で過ごす“夫婦の休日”と、心がさらに寄り添う一日〉
4日目の朝は、ほんの少し雲が多かった。
それでも、窓を開けると沖縄の空気はいつもと変わらず甘い潮の匂いを運んでくる。
ベッドの上では、あかりちゃんがシーツにすこし丸まって、まだ眠たそうにしていた。
「…おはよう」
声をかけると、彼女は目を細めて笑った。
「今日、那覇に行くんだよね?」
「うん。のんびり散歩して、おいしいもの食べて、あとはゆっくりしよ」
「ふふ…“夫婦の休日”って感じだね」
その言葉を聞いただけで、胸が温かくなる。
シリカ含有量90mg/Lで美容と健康に『日田天領水』■ 牧志市場で過ごす、沖縄の朝の匂い
レンタカーを返却したあと、ふたりで那覇市街へ向かった。
街には観光客と地元の人が入り混じる生活の空気があって、海沿いとは違う活気があった。
牧志公設市場は魚の匂い、野菜の匂い、揚げ物の匂いが入り混じっていて、歩くだけでわくわくする。
「ねぇ、見て見て! カラフルなお魚いっぱい!」
あかりちゃんは猫みたいに目を輝かせて、ずらりと並んだ色とりどりの魚に夢中になっていた。
「せっかくだし食べてみる?」
と聞くと、
「うん! あなたとならなんでも食べてみたい」
という可愛い返事が返ってきた。
市場の食堂で、地元の魚のバター焼きと、沖縄そばを頼んだ。
焼けた魚の香りが広がると、あかりちゃんは箸を持ちながら「しあわせ…」と呟いた。
その言い方があまりに柔らかくて、思わず笑ってしまう。
食べ終えたあと、少しだけ手をつないで市場の中を歩いた。
観光地の雑多な空気の中でも、ふたりだけのゆっくりした時間が流れていた。
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■ 国際通りでのんびり買い物と、小さなお揃い
市場を出て国際通りに出ると、賑やかな声がいっそう大きくなる。
お土産店の前で、あかりちゃんが足を止めた。
「これかわいい…」
と手に取ったのは、シーサーの小さなキーホルダー。
笑っているほうと、ちょっと眠そうなほうの2種類だった。
「どっちが好き?」
「んー…眠そうなほうがあかりっぽい」
と言ったら、
「え…じゃああなたは笑ってるほう?」
と、少し照れながらも嬉しそうに並べて見せてきた。
「買う?」
と聞くと、
「…うん。お揃いにしよ」
と小さく笑った。
店を出てキーホルダーをバッグにつけながら、あかりちゃんは
「こういうの、すごく夫婦っぽいね」
と言った。
ささやかな出来事なのに、胸の奥にじんわり染みる。
■ 波上宮で手をつなぐ、静かな午後
午後は那覇の海にほど近い「波上宮」へ向かった。
街の中心からすぐなのに、鳥居をくぐると急に空気がひんやりと澄んでいる。
手水舎で手を清めていると、
「あのね…お願いごと、たくさんあるんだ」
と、あかりちゃんが少し恥ずかしそうに言った。
参拝を終えたあと、
「なにお願いしたの?」
と聞くと、
「ひみつ…って言いたいけど……“ずっと一緒にいられますように”って」
と照れながら教えてくれた。
心が、やさしく震えた。
「俺も、同じ」
と言うと、あかりちゃんは一瞬驚いて、それから安心したみたいに微笑んだ。
その後、境内の隅の木陰にあるベンチに座って、しばらく風に吹かれていた。
「なんか…こういう静かな時間もいいね」
「うん。ずっとそばにいるって、こういうことなんだな」
ふたりで手をつないだまま、ゆっくりとした時間が流れた。
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■ ホテルに戻る夕暮れと、深まりゆく気持ち
夕方、再びモノレールで那覇の街を眺めながらホテルへ戻った。
窓の外に広がる赤い夕焼けが、旅の終わりへと向かう寂しさと、同時に明日への期待を優しく混ぜ合わせていた。
ホテルに着いて、屋上のテラスに少し寄り道した。
街の明かりがぽつぽつと灯りはじめ、心地よい風が吹いていた。
「ねぇ…」
あかりちゃんが袖をつまんで、寄り添ってきた。
「こんなに幸せでいいのかなって思うくらい、毎日幸せだよ」
その声は真剣で、やさしくて、胸にまっすぐ届いた。
「いいよ。それで。
俺は、あかりにずっと幸せでいてほしい」
そう言うと、彼女は唇を噛んで、小さくうなずいた。
寄り添ったまま、しばらくふたりで沈む夕日を見つめた。
■ 夜、ふたりで語った“これからのこと”
部屋に戻り、軽めの夕食をルームサービスで頼んだ。
テーブルを挟まず、ソファで隣に並んで食べるだけで、なんだか新婚らしさが増す。
食後、寝る前にベッドの上でふたりで話をしていた。
旅行のこと、今日のこと、そしてこれからのこと。
「帰りたくないなぁ…」
あかりちゃんがぽつりと言った。
「帰ってからもずっと一緒だよ」
「うん…だけど、こうして旅してると、あなたのこともっと好きになるから…」
と小さな声で続けた。
胸がじんわりと温かくなる。
「俺も。もっと一緒にいたいって思う」
「…ねぇ」
あかりちゃんは恥ずかしそうに肩に顔を寄せながら言った。
「明日で最後の日なんだよね。でもね…
あなたとなら、どこに行っても、どんな毎日でも、きっと幸せだと思う」
その言葉だけで、どんな夜景よりも美しいと思えた。
「ありがとう。
これからも、ずっとそばにいるよ」
「…うん」
彼女は目を閉じて、ぎゅっと抱きついてきた。
こうして、4日目の夜は静かに、深い余韻を残しながら終わっていった。

