今日はあかりちゃんがうちに来た。
「寒いね〜」って言いながら玄関をくぐって、
手をこすり合わせている姿が妙にかわいかった。
少し前まで、お客さんとエステティシャンだったのに、
こうして家で一緒に過ごしてるなんて、不思議な気分だ。
あかりちゃんはソファに座ると、
「ココア飲みたい〜」と小さく手を挙げた。
俺がキッチンでココアを作っている間、
あかりちゃんはテレビを見ながら鼻歌を歌っていた。
たまに笑い声が混じって、
その音だけで部屋があたたかくなる。
マグカップを渡すと、
「ありがと。あ、ハート描いてる!かわいい!」って気づかれて、
一瞬で顔が熱くなった。
(ちょっとだけ、ミルクの泡でハートを描いてみた)
あかりちゃんはそれを見て、にっこり笑って、
「もったいなくて飲めない〜」なんて言うもんだから、
つい「冷めるよ」と笑って返したら、
「そういうとこ好きだよ」って、何気なく言われた。
その一言で、胸の奥がじんわりした。
穏やかな夜の中で、ただ二人で笑っている。
それだけで、十分に幸せだと思えた。

